ポイ:ハワイの食物原料

初めてハワイを訪れた人にポイについて聞くと、食べた事があってもなくても「壁紙の糊みたい」ときっと言うことでしょう。ハワイに住んでる人に聞くと、「とてもオノ(おいしい)」と多くの人が言います。ポイはハワイの主要の澱粉質食物なのです。

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ポイは、タロという世界で最も昔に栽培された収穫物のうちのひとつから作られています。タロは、ずっと昔にハワイに旅をしてきた植民者たちによって持ち込まれました。ポイとは、球根状でポテトのような形をしたタロ植物の球茎から作られます。この球茎に火を通したあとで水ですりつぶし、発酵されたものとなります。発酵の度合いが味の良さを決め付けます。新鮮なポイは“甘いポイ”、何日も発酵されたポイは“酸っぱいポイ”と言われています。ポイの粘り具合は、指の本数で計られます。(1本、2本、3本、と指をポイにつけて口に持っていきます。)

ポイとタロは古代ハワイの人々にとって文化的に重要なものでした。タロは同志として見なされるため、神聖なものとされていました。親族関係はタロ植物と同じようなものとして描かれていました。オハナという言葉は、タロの球茎の分枝、人生の源を示します。現在でもオハナは、家族の構成単位や広い親族という意味になっています。

栄養的には、ポイは澱粉質食物で、脂肪やたんぱく質は低く、ビタミンB、リンやカルシウムを含み、お米よりもカロリーは低いとされています。またポイは健康に良いとされてきました。他の食べ物があまり食べられない赤ちゃんやお年寄りは、ポイを常食として食べて暮らしていくことが出来ます。ハワイでは多くのの幼児が、初めての固形食としてポイを食べ始めています。

地元では、ポイはプラスチックの袋でお店で売られ、様々な人種の人々に好まれています。ポイやタロは色々な方法で使われています。タロケーキ、タロシュークリーム、タロチップス、クロロ(タロとココナツのミルクプリン)、ポイのパンやポイのホットケーキなどがあります。

今後、誰かとポイの話をする時はこのように言ってみましょう。「ポイを実際に食べてみるまでは、ポイのことを悪く言わないでね!」